APA

社団法人 日本広告写真家協会

トップページ サイトマップ English

ニュース

APAについて

APAアワード

美術授業にカメラ

会員情報

支部リンク

ダウンロード

2004年
2004.08.01 新若手写真家インタビュー
 
公募展受賞者で現在活躍中の写真家が登場!

10年前から、前回までの公募展入賞、入選者のなかから、現在活躍中のフォトグラファーをピックアップし、お話を伺いました。
ご登場頂いた写真家以外にも、瀧本幹也氏、蜷川実花氏、川内倫子氏らの今をときめく写真家が入賞、入選しています。
APA公募展は、広告写真家を目指す若い人たちの登竜門として、1961年にスタート、毎年開催されている。
富永よしえ
写真家・MILD inc.所属
1995年第25回日本写真ビエンナーレ'95(現在のAPA公募展)入選
主な仕事:詩集『ブラフマン詩集(仮)』詩・TOSHI-LOW/写真・富永よしえ(ロッキング・オン社発行)ほか



「広告業界へのあしがかり」

応募したのは25才、スタジオマン・アシスタント業を終え、南米ペルーへの旅から帰ってきた時だった。 フリーになったばかり「世に出たい一心」で応募した。

入選の通知を受けて即座に「履歴書にかけるモノができた」と思った。仕事が1つでもほしいときだった。そのためにはキャリアが必要だった。仕事を得る最初の足がかりとなったのがこの作品だった。
しかし皮肉にも、入選したような作品だけでは、広告業界では生きていけないと痛切に思い知る。
広告には自分の作品作りとは別の要素が必要と理解してスパッときりかえ、仕事に徹した。
フリーになって初めて仕事が入ったのは、入選から1年経ってからだった。 「今やっと、仕事と平行して自分の作品作りができるようになった」という。

自分の作品は撮りためて、10年か20年後か、自分の写真と言えるようになるまで、発表の予定はない。仕事は幅広く様々な分野で活躍を続ける。ムービーの監督・撮影も何本か手掛けている。

今後の展望を聞くと「特にはないですが」としながらも、 「サントリーの伊右衛門のような時間のかけ方をした広告写真を見ると、いいなと思う。現実にはなかなかそういう仕事にめぐり合えないですが」と笑う。 「自分の作品作りの中でやっていきます」発表は10年先か、20年先か。
辻徹也
カメラマン・博報堂フォトクリエイティブ所属
1999年第27回APA公募展入選
主な仕事:CANON・Sony Ericsson・NISSANほか


「テクニックは出しすぎないほうがかっこいい」

応募した頃は、デジタルで何ができ、アナログでどこまでできるかを見極めようと意気込んでいた。買ったばかりのMacとPhotoshopに没頭して、テクニックを磨く毎日だった。デジタルの可能性を知る一方で、一発で勝負をするフィルムの世界の面白さにも惹かれていた。

入選した作品はアナログ撮影でどこまでできるかチャレンジしたものだ。フィルム撮影特有の一瞬にかける面白さを思い出すという。 「4人がかりで、せーのっ!とか言いながら一発勝負で撮ったものです。現像をわくわくして待っていたのを覚えています。今見ると、稚拙な部分がありますが」と振り返る。 テクニックに傾倒していた頃もあったが、今は技術を全面に出すのではなくて、出さないところに「かっこよさ」を感じるという。テクニックを感じさせない、作り過ぎない写真を目指している。

公募展の図録は毎年見ている。上位に入る作品はやりたいこと、言いたいことが明確な作品が多いと感じる。
ただ、最近の入賞作品は「妙にかしこいなあ」と思う。計算高さが見えると「くさい」と感じる。 忙しい日々だが、仕事以外の写真を撮ることは大切だという。公募展に再度チャレンジするのもやぶさかでない。 「稚拙なのはごめんですが」と5年前からは確実に進歩している自信をのぞかせた。
廣田美緒
写真家・APA会友
2002年第30回APA公募展・文部科学大臣奨励賞受賞
主な仕事:映画『CASSHERN』スチールほか

 

「公募展で学んだ、撮影の原点」

「まずその人を知って、好きになってから撮ります」
廣田さんが人物を撮るうえで大切にしているのは人と向き合うこと。このスタンスは公募展受賞作品「秋冬コレクション−my家族」を作る際に芽生えた。 身内を被写体にした写真だからといって、自己満足のための写真にはしたくなかった。家族写真を広告写真にすること、不特定多数の人に対していかに「見せる」作品にするか、苦しんだ。

家族の写真を撮り始めたきっかけは、公募展とは別にあった。内面にある葛藤を見極めたかった。自身を見つめなおしたいと、家族の写真を撮り始めていた。公募展という目標を決めてからは、更に厳しく自分と家族に向き合うことになった。作品にしていくプロセスは、そのまま自分を知ることと、家族のつながりを新しく築くことに重なった。それは「賞をもらった以上の意味があった」と振り返る。

受賞したのは、写真専門学校2年に在学中。卒業後は写真スタジオに勤務したこともあったが、最初からフリーの写真家を目指していた。作品を集めたブックをもって売り込みに行くこともした。ブックにあった受賞作品を見て「この写真は覚えているよ」と言われたこともある。

いま、映画関係の広告写真を撮る仕事を主にしている。未公開の映画も含めてこれまでに4本の映画スチールを撮ってきた。
名優、第一線で活躍するタレントとカメラを挟んで対峙する機会も多い。緊張があっても飛び込んでいってしまうという。
「まずその人を知って、好きになる」原点を確かめながら新しい世界へまい進を続けている。
 
記事一覧へ戻る ▲ページ上部へ
※このウェブサイトに収録されている文章・写真の著作権は当協会または各制作者にあります。(C)2004 japan advertising photographers' association. All Rights Reserved.